タイトル:Whose Tail ? (日本語版 無し)
文/絵:Sam Lloyd
原作出版国:England
初版年月日:2013年5月1日
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あらすじ

いたずら好きのサルがしましまのしっぽを引っぱっています。誰のしっぽでしょう? しっぽを引っぱられている誰かは、ほかの誰かのしっぽを引っぱっています。しっぽを引っぱり、引っぱられて、つながりあった動物たちのいちばん先っぽにいるのは――

レビュー

絵がかわいくて味がある
くっきりした線で描かれた絵が魅力の作品です。あらすじにありますように、この絵本にはたがいにしっぽを引っぱりあう動物たちが登場するのですが、この動物たちがとてもキャッチーな、それでいて味のあるかわいらしい絵柄で描かれています。

サル、シマウマ、ワニ、キリン……最初のサルを除いて、どの動物もほかの誰かにしっぽを引っぱられており、引っぱられまいとしてさらにほかの誰かのしっぽを引っぱっています。この引っぱり、引っぱられる動物たちの懸命の表情がまたかわいらしく、この作品の大きな魅力になっています。

おなじみの動物たちとシンプルな文章
作品に登場するのはサル、シマウマ、ワニ、キリン、ライオンと、とてもポピュラーな動物たち。中にはハリネズミ(porcupine)など、私たちには少しなじみのうすい動物も出てきますが、ほとんどは子供たちの知っている動物ばかりです。

文章の構成もいたってシンプルで、いたずら好きのサル(the cheeky monkey)、のっぽのキリン(the very tall giraffe)というようにそれぞれの動物たちに簡単な形容詞をつけて、誰が誰のしっぽを引っぱっています、という一文の繰り返しで物語は進みます。

英語学習の教材として考えた場合、動詞と形容詞を用いた最も基本的な例文を、繰り返しの中で覚えられる作品だと思います。

はじめての英語の絵本としておすすめ
この作品は、私が子供への読み聞かせのために初めて購入した英語の絵本でした。当時、まだ一歳だった長男はこの絵本をたいへん気に入り、毎日のように読み聞かせていたため、頑丈なボードブックも今ではぼろぼろになりました。(もちろん、彼が噛んだりしていたことが大きいのですが…。)

特に長男がお気に入りだったのは、最後に出てくるライオンのおたけび“ROAR !”で、ここをライオンが吠えるように大げさに読んであげることで、とても笑って喜んでいたのを覚えています。その結果、長男が生まれてはじめてしゃべった言葉は、「パパ」でも「ママ」でもなく“ROAR !”でした……それで良かったのかどうかわかりませんが、この絵本はうちの家族の歴史に爪あとを残した思い出深い作品になりました。

赤ちゃんへのはじめての英語の絵本というと、文章ではなく擬音などの単語を主体としたものが多くすすめられているものと思いますが、SVOの基本を自然に覚えられるこの作品も、赤ちゃんへのファーストブックとしておおいにおすすめしたいです。

Whose Tail?
Whose Tail?
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Sam Lloyd
Good Books
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